保活を始めたのは遅くて1月を過ぎてからです。
元々保育園に通わせる予定ではなかったため、二次利用申請を目指して近隣の横浜市港北区内の保育園を探し始めました。
保活が大変ということは以前から話題になっていたので二次利用申請では厳しいのかなと思いつつ
ネットを調べたら待機児童は横浜市全体でも50人程度だったので、可能性はあるかもと淡い期待を抱いていました。
保活について右も左も分からなかったのですが、近隣の保育園を調べまくり、とりあえず近隣の認可保育園1件、認可外保育園2件を見学しに行きました。
最初に見学した認可外保育園は駅近ではあったのですが、園庭はなく、室内設備設備も乏しく、正直子供を毎日預けるには厳しいかなという印象でした。
面談する部屋さえぐちゃぐちゃでホコリをかぶった道具が散乱している状態で、当日担当していた先生の顔色が疲れ切った感じなのが気になりました。
次に見学した認可保育園は日吉駅から近いベネッセ日吉保育園です。
駅近なのも大きいと思いますが、さすが港北区の中でも断トツで人気が高い保育園だけあり、設備も保育方針もすばらしい印象でした。
入れればいいなと思いましたが、後から考えたら全くの高望みで、現実的にはランクAプラス相当な加点があっても厳しいのではないかと思います。
同系列で隣に併設されているトゥインクル一時保育室も見学しましたが、ここは1歳以下の乳幼児がほとんどのようだったので、
比較はできないのかもしれませんが、ちょっと認可側とは差があるのかなという印象でした。園庭などある程度の設備は共用していたようです。
見学した印象ですが園によってかなり差があると分かったので、認可保育園をメインに、認可外、小規模保育、保育室も含めて
自宅から5km以内の通園できる範囲にある保育園全てについて情報収集しまくりました。
当時、自宅からの距離で限定して全種類の保育施設を調べるのに便利なサイトが見当たらなかったので、
自治体のサイトや各種口コミサイトなどから情報収集するのがかなり大変で、仕事の時間までかなり削って保育施設や保活対策の調査に費やしたと思います。
全ての施設を見学できないにしても、外観の印象から分かることも多いので、20件ほど候補としてピックアップした保育園を自転車で見て回りました。
最終的に希望する園をある程度絞れたので、後は利用申請書に記入して提出するだけです。
この時点でようやく保育所の利用案内にざっくり目を通しましたが、保育所の種類、支給認定の種類、保育必要量、利用調整の優先順位、調整指数、ランク、きょうだい区分
など難しい用語が大量にあってちょっとめまいがしました。
後々それらが重要なものだと分かるんですが、子育てと仕事で忙しい父母の方々でどれくらい理解できているのか疑問です。
利用申請書や認定理由申立書の記入も記入したことがないとかなり面倒なので、できれば出産前ぐらいに一度自治体でセミナーでも開催してもらえたらいのではないかとと思います。
多少でも入れる可能性があるのか気になったので、提出前に区役所に行って相談してみたのですが、
担当の方の受け答えは、かなり歯切れが悪い印象で、今思うと絶対に通らないのに申請しようとしていたので気を使われていたのかもしれません。
申請する際には、妻が4月から就業予定という内容で記載していたのですが、港北区で認可保育園に入ろうと思うなら夫婦共フルタイムで働いているのは最低条件で、
プラス何かしら加点がないと入れない現実を後々知りました。しかも一次申請でその状況なので、二次申請ならなおさら入れる訳ありません。
できればこの時点ではっきり入れないと言われた方が良かったのですが、アドバイスとして、とにかく利用申請の入園希望欄に複数の園を記載した方がいいと聞いたので、
2枚分(16件分)の園を記入して提出しました。
ほどなく3月の初めに二次利用申請の結果が電話で来たのですがやはり全て落選でした。
園数は不明ですが港北区で二次利用申請で入れる人はごく僅かだと思います。
ですが結果を電話いただいた担当の方に、認可ではないが横浜保育室に申請すれば可能性はあるかも
との話をいただいたので、数日後の抽選会?で電話しまくったところ、入園を前提とした見学に行けるとのことで
子供も引き連れて家族3人で見学に行く流れになりました。
それまでは一縷の望みをつなげたかと安堵していましたが、中に入って愕然としました。
認可と差があるのは覚悟していましたが、施設はいわゆる雑居ビル内にあり、
中はうす暗く、異様なぐらい湿気が充満していて、なんだか息苦しい感じがしました。
ちょうどお昼寝の時間だったので仕方ないのかもしれませんが、全体的に殺伐とした雰囲気だと感じてしまいました。
園庭はもちろん無くて、お散歩に行くのは2日に1回だそうです。
一緒に来ていた見学の方々は、預けられないと働けないし、他に選択肢もないのでという感じで迷いながらも
仕方なく申し込みしている様子で、妻もかなり迷っていましたが、最終的に二人で話して見送ることに決めました。
あくまで見学した時だけを切り取っての印象なので、実際に入ってみれば違うのかもしれませんが、
あの時、預ける決断をしていたらと思うと今でもぞっとしてしまいます。
結局この時点で4月からの入園は諦めて、4月以降に空きが出た際の予約ができないかと
20~30件ぐらいの通えそうな距離の園に片っ端から電話してみました。
中には快く丁寧な対応で、もし空きが出たら電話しますねと言ってくださる園もありましたが
ほとんどの園は明らかに迷惑そうで「入園できる訳ないのに電話かけて来ないでね」みたいな冷たい対応でした。
それと併行して、ネットで調べて知ったのか、区役所の方に聞いたのか定かではないのですが、
最後に募集される保育受け入れ枠として、年度限定保育事業というのがあると知りました。
年度限定保育事業とは、横浜市特有なのかもしれませんが、保育所に入れなかった1~2歳児を対象に
一年間だけ期間限定で預かってくれる事業です。
募集する園は港北区で10件程度だったかと思いますが、通うのがちょっと厳しそうな場所も含めて申請できるところは全て申請しました。
最終的にこの中の1件で受け入れ可となり、1年限定ですが認可保育園に行けることになりました。
今思うと奇跡なのですが、年度限定保育事業について知っている方があまりいなかったのかもしれません。
後から調べて行くうちに分かって来たことですが、待機児童は少ないものの、実際には横浜市港北区は日本で一番の保活激戦区なので、
夫婦共フルタイムで働いるだけでは、一次利用申請したとしても受からないことが多いのが現実です。
横浜市では、保育園に入れず育休延長したり、自宅で求職中のケースを待機児童数ではなく保留児童数という呼び名でカウントしており、
因みに2019年4月の横浜市の保留児童数は3231人、待機児童数は46人、川崎市の保留児童数は2772人、待機児童数は14人です。
これは自治体によって待機児童の定義が違うのが原因で、東京都のほとんどの自治体では利用申請を出して園に入れなかった場合は、
待機児童数にカウントされるのに対して、横浜市や川崎市の場合は、ほとんどが待機児童数にカウントされてないんです。
待機児童数が多いことで地域の印象が悪くなるのを防ごうとしているのかどうか知りませんが、
こういった一般通念として知れ渡っていて、重要な指標となっている用語の定義を地域毎に変えるのは本当にやめて欲しいです。
国がそれについて、統率・指導しないのも不自然な気がします。
年度限定保育事業を終えた後の続きの保活についてはこちらのコラムへ